
【注釈】この記事は、代表の楠麻衣香がスパークルチームを創業した理由・背景を、”よそいき”の建前モードで語った内容です。
近日中に<本音編>も公開しますので、そちらもあわせてお楽しみください。
この記事の目次
誰もが自分の“つよみ”を活かし合いながら働けるチームや組織がもっと増えたら、世界はもっと面白くなる。
スパークルチームは、そんなシンプルでまっすぐな思いからスタートしました。
創業は2019年。「強みを活かして働く」を合言葉に、人材・組織開発の領域でコンサルティングや研修支援を行うプロフェッショナルチームとして立ち上がりました。
今回は、スパークルチームの代表・楠 麻衣香(くすのき まいか)にインタビュー。
創業の背景にある想いや原体験、そしてこれからの展望について語ってもらいました。
ストレングスファインダーを軸に、まだ誰もやっていなかったことをかたちに
———創業から5期目を迎えたスパークルチームですが、なぜ設立しようと思ったんですか?
ストレートに言うと、「ストレングスファインダーを使ってチームを面白くするような会社が他になかった」からですね。
ストレングスファインダー(正式名称:クリフトンストレングス)は、一人ひとりの強みの源泉を発見することができるアセスメントツールで、ビジネスシーンでの活用に特化されているのが特徴です。
一人ひとりが自分自身やチームメンバーの強みを把握し、それをうまく活用しあえる方法を理解することで、チーム間で気持ちよくコミュニケーションをとることができ、仕事をスムーズ推進していくことが出来ます。
アメリカの調査会社のGallup社が2017年に実施した調査(State of Global Workplace)によると、エンゲージメントが高い社員の割合として世界平均が23%のなか、日本にはたった6%しか存在せず、それは調査対象の139ヵ国中132位でした。
その後の2024年の調査でも、その割合は6%のままとなり、横ばい状態が続いています。
その背景には、日本特有の組織構造や忖度文化といったものがあったりするのですが、そもそも全体的に「仕事にやりがいをもって活き活きと働いている人が少ない」というのが大きな課題であると思っています。
社員一人ひとりがエンゲージメント高く働いていくには、環境がとても重要です。誰しもが自分の強みをうまく活用し、それをお互いに承認しあって活躍できるような舞台を作るためのものとして、ストレングスファインダーは最強のツールであると考えています。
そこで、このストレングスファインダーをうまく活用して世の中に活き活きと働く人・チームを増やしていきたい!と思うようになったのですが、それをやっている会社がどこにもなかったんですよね。なので、自分で作りました(笑)。


ストレングスファインダーに出会って、自分に“OK”が出せるようになった
———なぜストレングスファインダーに着目したのですか?
私自身が「マミートラック」に陥って落ち込んでいた時に、ストレングスファインダーに救われたからですね。
※マミートラック
女性社員が育児休業から復帰した際に、昇進や昇格を目指すキャリアコースから外れて、アシスタント業務や単純作業に従事する待遇へと変わること
私は28歳の時、人材開発コンサルティング会社で営業として働いていて、主に大手企業の人事部に対し、新入社員研修や昇格者研修などの企業研修の提案をしていました。その時の仕事は、ただ既存の研修プログラムを提案するのではなく、独自の研修プログラムをさざまななフリーランス講師と共に作り上げ、「講師プロデュース」という形で世の中に発信していました。
その講師プロデュースという仕事は、多くの人の人生に彩を添えられている感覚があり、また自分の能力を活かしながら会社づくりにも貢献できていて、まさに天職で大好きな仕事でした。
だけど、33歳の時に育休を経て時短勤務として職場復帰した際に、私が参画していたプロジェクトの様々なことが夜の時間帯の会議や飲み会などで決定されていって、自分が知らない間に物事が進んでいくことを目の当たりにしたんですよね。
育休を取得する前までは社内でも中心的に活動してきた立場から、急に自分がいなくても色々なことが進んでいくような立場に変わってしまい、徐々に疎外感を感じるようになりました。
「私がこの会社にいる価値って何なんだろう」ってどんどん自信を失っていったんです。
そんな時に、ひょんなことからストレングスファインダーに出会いました。
診断してみたところ、私の上位資質は「戦略性・コミュニケーション・個別化・活発性・着想」で、その資質(つよみ)を紐解くと、「誰も思いつかないようなやり方を思いついて周りを巻き込み、風穴をあける」「一人一人の個性を見抜いて生かす」「言葉で人を魅了する」というものでした。
この結果解説を聞いたとき、私の中に強い衝撃が走りましたね。これまでの社会人人生で体験してきたあらゆることの理由がわかった気がしたんです。
そこからさらに深堀して調べていくうちに、「あ、私はこれでいいんだ」と自分自身に”OK”を出せるようになり、そこからは仕事面においてもうまくいくようになりました。
不思議なことに、自分自身にOKを出せると、相手にもOKを出せるようになるんですよね。相手に自分自身の「よわみ」もさらけ出すことで、チーム間にGive&Takeの関係性を作れるようになります。
そうするとチームも必然的にエンパワーメントしていくようになり、パフォーマンスもどんどん上がっていきました。
その経験を経ての気づきとして今も大切にしていることですが、「良いリーダーがいればチームメンバーも働きたくなる」んです。
リーダーが自分や相手の強み・弱みを受け止められるようになれば、そこで働くメンバーにとって心理的安全性の高い環境を作っていくことができます。それによってメンバーのモチベーション向上にもつながり、ここで働きたい!貢献したい!という人が増えていきます。
そんな安心安全の場をつくるためのツールとしてストレングスファインダーは非常に有効であると、自身の経験をもって言うことができます。


さまざまな人が活躍するプロデューサー集団にしたい
———そんな背景があって生まれたスパークルチームですが、これからはどんな会社にしていきたいと考えていますか?
「プロデューサー輩出機関」にしたいですね。
もちろん、より多くの企業に活き活きとしたチームを作っていきたいという想いは前提としてあるのですが、それを一緒に目指していくスパークルチームのメンバーや講師が、より輝けるステージを作っていきたいなと日頃から思っています。
スパークルチームには組織開発プロデューサーや講師として活躍をしているメンバーがたくさんいるのですが、みんなそれぞれ色んなバックグラウンドやビジョンを持って働いているんですよね。
たとえば、家業を継ぎながら遠方からリモートで働いていたり、幼いころからの夢だった職業と人材開発を掛け合わせて新たなチャレンジをしようとしていたり、学生時代に大学院で梨の研究をしながらラッパーとして活躍していたりと、本当にいろんな人がいます。たぶん私が一番ノーマルタイプです(笑)
そうやってみんな様々な想いやビジョンをもって、それぞれが自律的に人生の選択をしながら組織開発プロデューサーとして活動していくなかで、私はみんながまだ気づいていない能力や可能性を引き出し、彼らのビジョンを実現する場、背中を押す場としてスパークルチームはありたいなと思っています。
ゆくゆくは「おもしろいプロデューサー集団」と言われるように、私自身はそのためのプロデューサーでありたいと思っています。
なので私は、人材・組織開発業界のJ.Yパークを目指しています(笑)
前向きに悩んでいる人とスパークルな社会をつくりたい
———そんなスパークルチームを、どんな人と一緒に作っていきたいですか?
人生で起こる悪い出来事も含めて、それを面白がって、前向きに悩んでいる人と一緒にチームをつくっていきたいと思っています。
スパークルチームには、良い意味で「わけのわからない」人がたくさんいます。でも、みんな自分の中に一本筋を持っていて、自分なりの信念や価値観にしっかりと立っているんです。
そんなふうに、自分の人生を前向きに捉えながら、キャリアを自らの手で形づくっていく人たちは、関わる相手にも自然と良い影響を与えていきます。
この姿勢こそが、私たちが掲げるパーパスを実現していくうえで、欠かせないものだと感じています。

スパークルチームでは、強みも弱みもさらけ出しながら、互いの強みを活かし合い、ともに社会をより良くする存在であろうとしています。
その関わり方のひとつが、私たちが採用している「コラボランサー」というスタイルです。
「コラボランサー」は、自分の“will”を軸に、仕事・家庭・プライベートといった人生のさまざまな領域を、ひとつの物語として編んでいける関わり方。
いわゆる副業や業務委託とは少し違い、時間や役割にしばられず、個人の自律性とチームの協働性が共存する、そんな柔軟な働き方です。
実際にスパークルチームには、このコラボランサーとして多様な働き方・生き方をしているメンバーが集まっていて、それぞれのスタイルを持ち寄りながらチームをつくっています。
「この人と一緒にいたら、きっと何か面白いことが起きる」。
そんな空気感が、このチームの魅力のひとつかもしれません。