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エンゲージメントサーベイの目的とは?効果・失敗例と組織改善につなげる3つのポイント

エンゲージメントサーベイの結果が届いたものの、何をすればよいのか分からない

人事からスコアを上げるように言われたが、現場で取り組めることが思いつかない

1on1や懇親会を増やしても、会議でメンバーから意見が出ない

このような悩みを抱えている課長・部長などの現場マネジャーは少なくありません。

エンゲージメントサーベイを実施すると、職場の状態が数値として示されます。しかし、結果を確認しただけでは、チームの状態は変わりません。スコアを上げること自体を目的にすると、現場に合わない施策を増やしたり、メンバーに改善を求めたりすることにもつながります。

エンゲージメントサーベイを実施する本来の目的は、チームの状態や認識のずれを可視化し、対話すべきテーマと改善の優先順位を明らかにすることです。

本記事では、エンゲージメントサーベイを実施する目的や期待できる効果、よくある失敗例、結果を組織改善につなげるポイントを、現場マネジャーの視点から解説します。

エンゲージメントサーベイとは

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エンゲージメントサーベイとは、従業員が仕事や組織、所属するチームとどのような関係を築いているかを把握するための調査です。

「今の職場に満足しているか」「会社が好きか」だけを調べるものではありません。仕事の目的を理解できているか、自分の強みを発揮できているか、チームとのつながりを感じられているか、成長する機会があるかといった観点から、職場の状態を捉えます

モチベーションや従業員満足度との違い

モチベーションは、個人の意欲や心理状態を表す言葉です。仕事の内容や体調、プライベートの状況などによっても変化します。

従業員満足度は、給与や福利厚生、職場環境などに対する満足の程度を示すものです。満足度が高くても、必ずしも仕事に主体的に取り組んでいるとは限りません。

一方、エンゲージメントでは、個人と仕事、個人と組織、個人とチームとの関係性に注目します。

特に現場マネジャーが考えたいのは、一人ひとりの気分を上げることではなく、メンバーがチームの一員として力を発揮できる環境をつくることです。

サーベイはチームの「健康診断」であり、成績表ではない

エンゲージメントサーベイは、チームの状態を確認するための健康診断に例えられます

健康診断の数値だけを見ても、不調の背景や生活上の問題までは分かりません。同じように、サーベイで「心理的安全性が低い」「上司への信頼が低い」という結果が出ても、数値だけでは原因を断定できません。

会議の進め方に問題があるのか、役割分担が曖昧なのか、過去に意見を伝えても反映されなかった経験があるのか。数値の背景には、チームによって異なる事情があります。

サーベイ結果は、部署やマネジャーを評価する成績表ではありません。「チームで何を確かめる必要があるのか」を考えるための材料です。

エンゲージメントサーベイを実施する3つの目的

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エンゲージメントサーベイを実施する目的は、大きく3つに整理できます。

1.チームの現在地と認識のずれを可視化する

マネジャーは「意見を聞いている」と思っていても、メンバーは「言っても変わらない」と感じていることがあります。1on1も、上司には対話、部下には進捗確認と受け取られているかもしれません。

こうした日常では見えにくい認識差を、サーベイによって把握します。

大切なのはスコアの高低ではなく、誰と誰の認識が、どの項目でずれているかを見ることです。

ずれが大きいテーマを確認すれば、チームで優先して話し合うべき課題も見つけやすくなります。

2.チームの課題と強みを見つける

サーベイでは低い項目に目が向きがちですが、すべてを改善しようとすると施策が増え、現場の負担も大きくなります。

「困ったときに助け合える」「仕事の目的が共有されている」など、すでに機能している関係性や仕事の進め方にも注目しましょう。

全社平均だけで判断せず、役割の曖昧さや相談のしにくさなど、チームごとの違いを捉え、一律の研修ではなく必要な支援を選ぶことが重要です。

3.対話するテーマと改善の優先順位を明らかにする

エンゲージメントが低い職場では、業務の進捗は話していても、「なぜ意見が出にくいのか」といったチームの問題までは話せていないことがあります。

サーベイ結果は、こうした対話のテーマを見つける材料です。数値を上げる施策をすぐに考えるのではなく、その背景をメンバーと確かめます。

さらに、ストレングスファインダーを共通言語として使えば、考え方や行動の違いを強みの違いとして理解し、個人を責めない対話につなげられます

エンゲージメントサーベイで期待できる3つの効果

エンゲージメントサーベイを適切に活用すると、マネジャー、チーム、人事のそれぞれに効果が期待できます。

1.マネジャーが、メンバーの反応の背景を理解しやすくなる

発言が少ない背景には、意見が採用されなかった経験、失敗を責められる不安、判断できる範囲や役割の曖昧さなどがあります。

サーベイでチームの状態を複数の観点から確認すれば、会議での沈黙や1on1で本音が出ない理由を考えやすくなります

「主体性がない」「意欲が低い」と個人の問題にせず、マネジャーの関わり方や会議の進め方、役割分担など、職場の関係性と仕組みを見直すきっかけになり、改善すべきテーマの優先順位も決めやすくなります。

2.先送りしてきた問題を、チームで話しやすくなる

サーベイ結果は、誰かを責めるためではなく、チームの問題を話し合う材料です。

「Aさんは会議で反対ばかりする」ではなく、「異なる意見を安心して出せる状態か」と問い直せば、個人ではなく関係性や会議の進め方に目を向けられます。

マネジャーが答えを決めず、「私にもまだ分からない。一緒に考えてほしい」と伝えることも大切です。

さらに、ストレングスファインダーを共通言語にすると、考え方の違いを強みとして理解し、個人を責めない対話につなげられます。

3.人事が、職場ごとに必要な支援を判断しやすくなる

同じようにスコアが低いチームでも、必要な支援は異なります。

マネジャーとメンバーの認識差が大きければ、結果共有や対話の支援が必要です。役割や目標が曖昧なら、業務設計や目標設定を見直します。

マネジャー自身が孤立している場合は、メンバー向け研修より、コーチングや伴走支援が適しているでしょう。

全社平均だけで判断せず、職場ごとの状態を確認することで、一律の施策ではなく、そのチームに必要な支援を選びやすくなります。

エンゲージメントと業績にはどのような関係があるのか

エンゲージメントが高い職場では、メンバーが仕事の目的や役割を理解し、意見や困りごとを共有しやすいため、自発的な改善や連携が生まれます。その積み重ねが、手戻り・欠勤の減少や、生産性・収益性の向上につながります。

Gallupの2024年Q12メタ分析では、エンゲージメントスコアが上位25%の事業・職場単位は、下位25%と比べて、収益性が23%、営業生産性が18%高く、欠勤が78%少ない結果でした

ただし、サーベイだけで業績が上がるわけではありません。結果から課題を見つけ、チームで対話し、仕事の進め方やマネジメントを改善することで、これらの効果が期待できます。

参考:Gallup Q12 Meta-Analysis, 11th Edition

エンゲージメントサーベイが失敗する例

エンゲージメントサーベイを適切に活用すると、マネジャー、チーム、人事のそれぞれに効果が期待できます。

スコアだけが共有され、調査の目的が伝わっていない

「部署のスコアが低いので改善してください」とだけ伝えても、現場マネジャーは何を変えるべきか判断できず、1on1や懇親会などを追加しがちです。

メンバーにも結果や対応方針が共有されなければ、「回答しても何も変わらない」と受け取られ、次回から無難な回答が増えるおそれがあります。

実施前に、何を把握する調査なのか、誰が結果を確認するのか、どのように対話や改善につなげるのかまで説明しておくことが特に重要です。

低い結果を、メンバーやマネジャー個人の問題にする

スコアが低いと、マネジャーは「メンバーの主体性がない」、人事は「マネジャーの管理能力が低い」と、個人の問題にしてしまいがちです。

しかし、チームの状態には、業務量、役割分担、意思決定の方法、過去の経験や関係性などが影響しています。結果を人事評価や犯人探しに使えば、メンバーは率直な回答を避け、マネジャーも防御的になります。

「誰が悪いか」ではなく、「チームで何が起きているか」を捉えることが特に重要です。

調査後に対話や改善行動を行わない

サーベイ結果を報告書にまとめるだけ、または結果の背景を確かめずに1on1、懇親会、研修などを追加するだけでは、改善につながりません。

たとえば、発言が少ない原因が「意見を出しても意思決定に反映されないこと」なら、懇親会を増やしても問題は残ります。

施策を急いで決める前に、スコアが低くなった場面や理由をチームで話し合い、取り組むテーマを絞ったうえで、具体的な行動を決めることが大切です。実施後の変化も振り返ります。

サーベイ結果を組織改善につなげる3つのポイント

サーベイを実施して終わらせず、現場の改善につなげるための3つのポイントを紹介します。

1.実施前に「結果を受けて何をするか」を決めておく

サーベイを始める前に、調査後の流れまで設計しておきましょう。

  • ⚫︎ 誰が結果を確認し、どこまで共有するか
  • ⚫︎ いつ、どのようにチームで対話するか
  • ⚫︎ 誰が改善行動を決め、振り返るか

目的や結果の使い方が曖昧だと、担当者は対応に迷い、メンバーも「人事評価に使われるのではないか」と不安を感じます。匿名性の扱いも含め、実施前に説明することが大切です。

2.数値を結論にせず、チームで背景を確かめる

数値は原因ではなく、チームの状態を示すサインです。たとえば「意見を言いやすい」のスコアが低くても、背景は一つとは限りません。

  • ⚫︎ 上司の反応が気になる
  • ⚫︎ 意見を出しても反映されない
  • ⚫︎ 役割や判断できる範囲が曖昧である

すぐに研修や施策を決めず、「どのような場面で感じるか」「何が変われば話しやすいか」を問いかけ、メンバーと一緒に背景を確かめましょう。

3.一度にすべてを変えず、小さな行動と変化を追う

複数の課題が見つかっても、すべてを一度に改善する必要はありません。業務への影響や認識のずれが大きいテーマを一つ選びます。

会議で意見が出にくい場合は、次のような行動から始められます。

  • ⚫︎ 資料を事前に共有する
  • ⚫︎ マネジャーが結論を言う前に意見を聞く
  • ⚫︎ チャットでも意見を集める

実施後はスコアだけでなく、発言や相談が増えたかも確認します。数値より先に表れる、会議の空気や会話の変化を捉えることが大切です。

エンゲージメントサーベイに関するよくある質問

Q
エンゲージメントサーベイは、どのくらいの頻度で実施すべきですか?
A

適切な頻度は、調査の目的や組織の状況によって異なります。
年に1回の大規模な調査で全体傾向を確認し、その間に簡易的なパルスサーベイを実施する方法もあります。
ただし、頻繁に測定すればよいわけではありません。結果を共有し、対話と改善を行い、その変化を確認できる間隔で設計することが重要です。
前回の結果に対する行動が行われていない状態で調査を繰り返すと、回答者に「また調査だけで終わる」と受け取られる可能性があります。

Q
サーベイ結果はメンバーにも共有した方がよいですか?
A

改善に必要な範囲で、メンバーにも共有することをおすすめします。
サーベイに回答したのに結果が分からなければ、メンバーは自分たちの声がどのように扱われたのか判断できません。
一方、少人数のチームでは、回答者が特定される可能性があります。自由記述をそのまま共有することで、誰の回答か推測される場合もあるでしょう。
チーム全体の傾向を中心に共有する、回答者が少ない項目は表示しないなど、心理的安全性を守るための配慮が必要です。

Q
スコアが低かった場合、まず何から始めればよいですか?
A

低い項目をすべて改善しようとせず、まず一つのテーマを選んでください。
マネジャーとメンバーの認識差が大きい項目や、日常業務への影響が大きい項目から始めるとよいでしょう。
そのうえで、すぐに施策を決めるのではなく、「なぜこの結果になったと思うか」をチームで話し合います。
数値を上げることよりも、結果を見ながらチームについて率直に話せる状態をつくることが、改善の第一歩です。

Q
サーベイの導入から、対話・組織改善まで伴走してくれる会社はありますか?
A

スパークルチームでは、チームの状態を可視化するサーベイの導入から、結果の共有、課題と強みの整理、メンバーとの対話、改善行動の決定まで支援しています。まず状態を把握したい場合は「インサイトチェック」、既存のサーベイ結果を組織改善につなげたい場合は「伴走型のエンゲージメント向上研修」をご活用いただけます。

まとめ|サーベイの目的は、チームの対話と改善を始めること

エンゲージメントサーベイの目的は、部署を評価したり、スコアそのものを上げたりすることではありません。

チームの現在地と認識のずれを可視化し、これまで話せなかった問題について対話し、次の行動を決めるために実施するものです。

サーベイを組織改善につなげるためには、次の3点が重要です。

「私たちのチームは今、どのような状態なのか」「これからどのようなチームにしたいのか」をメンバーと一緒に考える。そのための共通言語として、エンゲージメントサーベイを活用しましょう。

\ サーベイ結果を対話と改善行動につなげたい方へ /

「サーベイを実施したものの、結果の共有や改善の進め方が分からない」「現場マネジャーだけでは対話を進めにくい」という場合は、スパークルチームの伴走型エンゲージメント向上研修をご活用ください
チームの状態の可視化から、課題と強みの整理、ストレングスファインダーを共通言語とした対話、改善行動の決定までを一貫して支援します。

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