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組織・チームのつよみを見つけ出す「アセスメントツール」の選び方

この記事では、人材や組織に関するアセスメントツールの説明や活用方法などについてご紹介しています。

世の中にたくさんあるアセスメントツールの中から「どれを使ったら良いのか分からない!」「目的にあったアセスメントを選びたい!」という方はぜひ参考にしてみてください。

企業・職場で人材・組織アセスメントを活用することの有効性

人材・組織アセスメントとは

「アセスメント」とは、組織の中で人材を配置・育成・登用するにあたって客観的な指標を用いて評価することです。ここでの「評価」は、査定ということではなく、ある指標に照らし合わせて現状どのような状態にあるのかを明らかにすることを指します。

そのため、何を明らかにし、その指標を用いて何を実現したいのかという目的を明確にし、その目的に沿ったアセスメントツールを活用することが肝要です。

人材・組織アセスメント活用におけるよくある失敗例

■達成したい目的とアセスメントの目的が合わない

世の中には人材・組織アセスメントが数えきれないほど存在します。理論に基づいて長年活用されているものから、最新の考え方を取り入れたもの、グローバルに使われているもの、製作企業オリジナルのものなどその種類や料金なども多岐にわたります。

一見良さそうに見えるアセスメントツールに思わず飛びついてしまい、企業や職場で本来達成したい目的とはそぐわないアセスメントツールを選択してしまったり、昔から使っているからという理由でアセスメントの本来に適した活用方法ではない目的で転用してしまうケースが散見されます。

結果的に目的が達成できないだけでなく、対象者の間で誤解が生じたり犯人捜しが起こって逆に関係性を悪化させてしまうなど、逆効果となりかねません。

■受けっぱなしでフィードバックがされない

アセスメントを受けさせられる社員からすると、受けた後のアセスメントの結果がどうなのかフィードバックをされない状態は、社員のエンゲージメントを下げかねません

自分の回答が評価に使われているではないか、という不信感や、勇気を出して本当のことを回答したのに、主催部署からその後何もフィードバックがないことに対して「会社は社員の意見を聞いてくれない」というあきらめ感を生む原因にもなります。

中には複数のアセスメントが複数の部署主導であちこちで走り、「またか」という受けさせられ感を助長することもあります。

人事考課に活用する場合でも、本人に何らかのフィードバックと対話をセットで行うことで、本人の能力開発やエンゲージメント向上につなげることが重要です。また、一定の階層までにしか結果が開示されない、ということも性質上あり得ますが、その理由と開示範囲をきちんと説明する必要があります。

人材・組織アセスメントを活用するために

実現したい目的を明らかにする

人材・組織のアセスメントでは、大きく以下の3つの活用の方向性があります。中でも人材・能力開発は、その中でも開発したいテーマが多岐にわたります。どのような状態を実現したいのか、その目的を明確にしておきましょう。

1.人材・能力開発

開発したい能力に対して、対象者がどのような状態であるかを明らかにし、開発したい方向へとガイドするためのものです。アセスメントとともにワークショップや研修・対話などの場を提供することが一般的で、その後の具体的な行動へ後押しするための場やしかけの設計が重要となります。特にワークショップの運営が有資格者である必要があるか、またアセスメントだけでなくワークショップの質も併せて確認をしましょう。

2.風土・文化づくり

チームや組織の風土を変革したり、文化を醸成するために活用するものです。1同様、アセスメントを使ってワークショップや研修をセットで実施します。組織の状態を明らかにしたり、文化を形成するための共通言語となりやすいものを選ぶと良いでしょう。

3.登用

提示されている能力やコンピテンシーに対して現有の状態を把握し、人事評価として活用します。

人事評価の側面から、アセスメント後にフィードバックがされないケースもありますが、その後の本人の成長のためにフィードバックは何らかの形であったほうが効果的です。

4.採用

候補者の現存の能力に対して、組織で活躍できるかどうかを評価するために活用します。一定の基準に対して該当項目について満たされているかどうかを判断します。

目的に合ったアセスメントを選ぶ

■アセスメントができた経緯や思想を調べる

世の中にごまんとあるアセスメントは、そのほとんどが何かを評価するため、また、その評価の先に実現したい目的を果たすために開発されています。また、開発者の思想が色濃く反映されることもあり、開発者のバックグラウンドやアセスメント開発の動機も併せて理解することで、最適なアセスメントを選びやすくなります。

■主なアセスメントの種類

①タイプ診断(類型論)

 いくつかの類型・タイプに分けたもの

②特性診断(特性論)

 特徴的な特性について数量的に把握しして客観的な指標にしたもの

③適性検査

 採用・配置する上で必要な適性の一部をみる。
 能力検査と性格検査の2種類がある。

④性格診断

 幼少期に形成された人間の基本性格を測定したもの。
 基本生涯変わらないものとされる。

⑤行動分析診断

 行動科学に基づいて目に見える言動から診断する。
 テストに回答するタイプのほか、行動観察で評価する方法もある。

⑥360度診断(360度サーベイ)

 本人を含めた職場の同僚や上司・部下など周囲の関係者から見える言動について評価する多面評価

代表的な人材・組織アセスメントの種類

世の中に数ある人材・組織アセスメントのうち代表的なものについてご説明します。

目的にあわせてタイプや性質をしっかり事前に理解したうえで、自分自身やチーム・組織に合ったアセスメントツールを選定していきましょう。
※内容には諸説あるものもございます。参考程度にご覧ください。

主な人材アセスメント

①MBTI

類型数:16(2×2×2×2)
活用理論:ユングタイプ論

ユングの4つの心理学的機能「感覚・直観・感情・思考」を2つずつに分類した計16のタイプに類型するアセスメント。

ワークショップを通じて自分のタイプが本来どこに位置するかを探っていきます。また個人の特性を特定するのにも有効です。

②エニアグラム

類型数:9
活用理論:性格理論

人の性格を9つの類型でとらえるアセスメント。

自分をとりまく環境の中で無意識の中でより自分らしく満足できる意思決定の基準=「動機」によって分類しています。

③エゴグラム

類型数:5因子/29パターン
活用理論:交流分析

心理療法の分野から発生、どのように人々が行動し表現するかをCP・NP・A・FC・ACの自我状態モデルに分けて分析するアセスメント。

逃避・受け身といった問題を解決し、個人の治療に焦点を当てています。精神疾患の診断、治療の治療法としてグループセラピーなどで活用されています。

④DisC

類型数:4
活用理論:行動科学

行動科学に基づいた設問から「D主導」「i感化」「S安定」「C慎重」の4つのスタイルに分類(いくつかのスタイルにまたがるケース有り)するアセスメント。行動様式からそれぞれ大切にする価値観の違いを測定して、相互の行動の違いについて理解を深めていくことができます。

⑤ソーシャルスタイル

類型数:4
活用理論:行動科学・コミュニケーション理論

人の目に見えている言動を4つのスタイルに分けて分析する、行動科学とコミュニケーション理論の両方を活用しているアセスメント。相手が望ましいと感じる対応を探し、選択する方法として活用されています。

⑥ストレングスファインダー

類型数:34資質 (上位5つの組み合わせは3300万通り)
活用理論:ポジティブ心理学

200万人以上のビジネスパーソンへインタビューし、人の生まれ持った5000以上の才能を34の資質に分類。資質は強みの源泉であり、自己の能力開発と大人の相互依存組織を目指していくビジネスツールとして非常に有効なアセスメント。

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このようにさまざまな種類がある人材・組織アセスメントですが、その中でもスパークルチームでは、唯一のビジネスツールとして類型されている「ストレングスファインダー」を活用し、人材・組織づくりのサポートをしています。

なぜ「ストレングスファインダー」なのか

では、なぜ私たちはストレングスファインダーに着目しているのでしょうか。

それはストレングスファインダーは、

・「つよみにフォーカス」している
・「ビジネスツール」である

ということがポイントです。

数々のアセスメントツールのなかでも「つよみ」に着目しているのはとても少なく、かつ、ビジネスツールとしてグローバルに認知され、しっかりとした統計データに基づいているものは現時点でストレングスファインダーのみと言っていいでしょう。

ストレングスファインダーの詳細や、ストレングスファインダーがチームづくりに有効である理由、そして活用することで得られる効果などについては

こちらのページでご紹介していますのでぜひご覧ください。

まとめ

アセスメントツールを活用することで、人材の採用や配置、育成などさまざまなシーンで客観的な人材管理を行うことができ、組織のパフォーマンス向上につなげていくことができます。

その効果を最大発揮していくためにも、組織の課題や目的に沿ったアセスメントツールをしっかりと選定し、活用していきましょう。