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管理職育成

TOPが変われば組織も変わる!組織風土を変革へと導く「エグゼクティブプレゼンスコーチング」とは 

日本企業の成長力や競争力が世界と比較して圧倒的に低いと言われ始めてはや数年。その中でいま企業が求められていることの一つとして、組織を成長へと導くための「風土変革」があります。

経営層と従業員が同じビジョンを持ち、そしてエンゲージメントを高く維持しながら一体となり成果を生み出していく”強い組織”になるためには、挑戦を恐れない自律した組織の風土・文化をつくっていくことが重要です。

ではどうすれば組織風土は変えられるのでしょうか?

その一つの解として、組織のトップ、および組織を牽引するリーダー層、つまり「エグゼクティブ層」が自らのあり方である”プレゼンス”を再定義しながら、あるべきリーダーの姿へと自分自身をアップデートしていくことが挙げられます。

本記事では、そのような組織風土を変えていくためのカギとなる「エグゼクティブプレゼンス」と、それらを引き上げていくための「エグゼクティブプレゼンスコーチング」についてご紹介します。

【監修】

宮田 とも子(エグゼクティブプレゼンスコーチ™)

株式会社CoachGrace 代表取締役
ビジネスコーチ社認定プロフェッショナルエグゼクティブコーチ
Gallup認定ストレングスコーチ
立教大学 グローバールリーダーシップ科目 兼任講師

ANAホールディングスにて、約17年間勤務。最少年次で教官職に任命され、6年間人材開発に携わる。客室乗務員のコンピテンシーに基づいた教育訓練の開発や、5,000人の客室乗務員の訓練を実施する傍ら、接遇マニュアルの策定にも寄与する。
2015年、Gallup社が日本で初めて開催したストレングスコーチ養成コースを卒業し、ストレングスコーチ・研修講師として独立。2022年には狭き門であるBC社認定プロフェッショナルエグゼクティブコーチの認定を受ける。
2023年、株式会社Coach Graceを設立。エグゼクティブから管理職、一般社員までのビジネスパーソンを対象に“どのような人でも高い人間力を発揮できる人材に育て上げる”ことをモットーとし、“わかるをできるまで引き上げる”高いフィードバック力で、ビジネス・ライフの目標達成を支援している。

「エグゼクティブコーチング」とは

エグゼクティブコーチングとは、経営者や経営幹部、大企業では部長以上クラスを指す「エグゼクティブ層」を対象に行われる個別指導の手法です。

主な目的は、経営における意思決定の質の向上や、会社の顔としてのリーダーシップスキルの強化であり、リーダーシップの在り方やスキルセット、強いプレッシャーに対するマインドセット強化、また社内外のステークホルダーとの効果的なコミュニケーションに関する指導など、個別の課題やニーズに応じてカスタマイズされたコーチングが外部コーチによって行われます。

昨今では大企業の社長やCxOが取り入れていることが多く、それぞれの企業スタンスに応じたあるべきリーダーシップ像」を求めて積極的に導入するケースが増えています。

コーチングを通じて、組織において影響力を持つエグゼクティブ層自身が価値観や思考、行動スタイルをアップデートをしていくことで、組織の文化・風土もあるべき方向へと変化していくことができます。

逆を返せば、エグゼクティブ層がアップデートをしていかない限り、その組織はずっと現状維持のままとなり、組織風土も「オールドスタイル」となってしまいます。

リーダーシップの在り方、つまりリーダーに求められる姿というものは時代の潮流とともに変化をしているため、組織の文化や風土を変革するためにも、これまでの経験や経営者としての感覚は保ちつつも、自身の”OS”はしっかりとアップデートをし続ける必要があります。

現代のリーダーシップに必要な要素

早期に結論を出す「議論」ではなく、新しいものを生み出す「対話」

では現代のリーダーに求められる姿はどのようなものでしょうか。

日本の多くの企業では、早急に結論を出すための「議論」があちこちで行われています。そのため、これまでの事実をベースにそれぞれの正しさを証明し、誰の意見が一番正しく、そして何を判断して次にどんなアクションプランを立てていくべきかを指揮する、といった「マネジメントスキル」に長けているリーダーが非常に多く存在します。

このような、”早期に正しい決断を下してきたリーダー”のおかげで日本企業は飛躍的な成長を遂げ、高度経済成長を迎えることができました。

しかしながら日本企業に大きな転換が必要となっている昨今、現代の組織に求められるのは、このような結論を出すための「議論」だけでなく、結論を求めない「対話」ですこれまでになかったものを生み出し、世界と戦うためのイノベーションを創出するには、過去の成果・経験だけでなく、新たな視点やクリエイティブなアイデアが必要です。そしてこのような視点やアイデアを生み出していくには、ひとりひとりの異なる価値観と向き合っていくことが重要です。

つまり「対話」は、個々による違いの理解を通じて新しいものを生み出すために行われるものとして欠かせないコミュニケーション手法となっています。

先入観が全くないフラットな状態で、好奇心を持って相手の意見にも関わっていくというスタイルの会話によって、質問された側も自分では気づけなかった潜在化されていた視点や価値観に気付くことができ、企業や組織に新たな価値を生み出していくことに繋がっていきます。

このような「対話」を通じて新たな価値を創出し、組織を活性化していくことこそが、現代のエグゼクティブ層に求められるリーダーシップの在り方と言えます。

この「議論」と「対話」の違いを正しく理解し、状況に応じて使い分けていくスキルこそ、組織風土を変えるために重要な要素となります。

「コーポレートビジョン」と「パーソナルビジョン」の相互作用

みなさんは(もしくはみなさんの会社のエグゼクティブ層は)、ビジョンを問われた際に、「コーポレートビジョン」と「パーソナルビジョン」、この両方をすぐに答えることができるでしょうか?

「コーポレートビジョン」はその名の通り、会社が目指す将来的なビジョンのことを指します。これについては、やはりみなさん組織のリーダーとして日頃から発信をしているので、すぐに答えられる方が多いです。

一方で「パーソナルビジョン」、つまり自分自身としてのビジョンについては答えられない方が多いのが現状です。
コーチングの場でも、例えば「あなたは65歳の時にどんな自分でいたいですか?」という問いに対し、「う~ん」とうなりながらも、最終的に明確な回答を出せる方はほとんどいないのです。(実は若い方のほうがしっかりと回答できる、ということも事実としてあります)

これはつまり、自身のパーソナルビジョンが欠如している状態で、コーポレートビジョンを発信しているという状態が起きているということです。

本来であれば、コーポレートビジョンとパーソナルビジョンが相互に作用することで、自分自身や社員のモチベーション向上ややりがい醸成にも良い影響をもたらすことができ、組織全体のエンゲージメントを向上させていくことができます。

自身が将来どういう姿でありたいか、この「パーソナルビジョン」が明確であるということも、リーダーとして重要な要素となります。

エグゼクティブ層がアップデートするための「エグゼクティブプレゼンスコーチング」とは

エグゼクティブに求められる「プレゼンス」の変化

ここまでの内容を踏まえると、現代の不確実性の高い社会で生き残っていく組織にしていくには、エグゼクティブのあり方、つまり「プレゼンス」そのものが重要であるということに繋がっていきます。

エグゼクティブが自らの成功体験を生み出してきた”OS”をアップデートしていくことが、組織を変容させ、そして進化させていきます。そのアップデートを促進させるものとして、「エグゼクティブプレゼンスコーチング」があります。

冒頭でお伝えした「エグゼクティブコーチング」との違いは、リーダーとしての判断の質やスキルの向上だけでなく、自らの生き方やあり方を再定義し、”プレゼンス”を整えるという点です。

エグゼクティブに求められるプレゼンスも、この10年で大きく変化しています。Dimamond Harvard Business Reviewの調査によると、2012年では「学歴」や「説得力・押しの強さ」などがビジネスリーダーに必要な資質であるとされていましたが、2022年には「包摂性」や「他者尊重」、「耳を傾け学ぶ姿勢」、「本人らしさ」などが上位に挙がっています。

多様性を大切にし、個々人の魅力を引き出していくようなリーダーシップによって、周囲のメンバーからも信頼され、そしてついてきてくれるような存在になっていくことができます。

エグゼクティブプレゼンスコーチングで大切な4つの柱

このような時代に応じたプレゼンスを身に付けるために、エグゼクティブプレゼンスコーチングでは大きく4つの柱分けてアプローチをしていきます。

①セルフブランディング:自らのパーパス・ビジョンを再定義する

まずは「本人らしさ」として、自らのパーパスやビジョンをセルフブランディングとして再定義していきます。

経営層やエグゼクティブ層としてのポジションを脱いだ時に、自分自身のどんな魅力があるのか、誰にどういう貢献ができる人なのか、まず個人として紐解いていくということです。
パーソナルビジョンを明確にしていくことがコーポレートビジョンにも適切な相互作用を生み出し、経営を進化させることを通じて、エグゼクティブ層としてのプレゼンスを確立していくことが出来ます。

②ストレングス:揺るぎない強みとして残すものを決める

エグゼクティブ層自身がこれまでの経験から生み出してきた「人としての魅力」は、これからのビジネスでも最大の武器になっていきます。

その武器を、ストレングスファインダーという強みに特化したアセスメントツールを活用して明らかにし、自身の”揺るぎない強み”として残すべきものを決めていきます。

ストレングスファインダーの資質からはその人が大切にしている価値観が見えてきます。それによって相手を尊重した行動や適切なマネジメントを行うことができるため、あるべきリーダーシップの発揮にも繋げていくことができます。

③リスキリング・リベラルアーツ:新しく取り入れるもの、行動を決める

これから何を新しく取り入れ、そして自身の行動を変えていくのか、を決めていきます。

「リスキリング」だけだとテクニカルスキルを身に付けるだけに留まってしまうため、「リベラルアーツ」などの知的探求のための”幅広い教養”を身に付けていくことが重要です。常に新しいことに興味・関心を持つことで、活力があり若々しいエグゼクティブとしてプレゼンスを保っていくことができます。

④アンラーニング:手放すものを決める

今のポジションに就いているのは、その人自身のこれまでの努力の賜物です。しかしながら過去の成功体験にいつまでも執着していては、新しい学びを得ることが難しくなってしまいます。

そこで、過去の成功体験や固定観念の中から潔く手放すものを決め、新しい知識や経験、価値観を自身の魅力として得ていくというアプローチです。

このようなアプローチによって、エグゼクティブとしてのプレゼンスを向上させ、自分自身の”OS”をアップデートしていくことが出来るのです。

これは自分ひとりでは当然なし得ることはできません。意識していないところにその人の魅力が眠っていることも多く、これを外部コーチによる伴走で一緒に定義していくことが重要です。

これにより活き活きとした自分らしさを出していくことができ、そして組織でも成果をしっかりと発揮し、エグゼクティブとしてのあるべき姿に進化していくことができます。

エグゼクティブ層の自らのアップデートを通じて、組織風土を変革しましょう

「あなたが”あの頃が一番よかった”と思うのはいつですか?」
「生涯現役でいられるとしたら、どんな仕事をしたいですか?」

エグゼクティブの進化・変容におけるキーとして、この2つの問いから紐解いていくことが非常に効果的です。
過去に自分が輝いてきた要素、それを強みとしてどう残していくか。そして自分自身の未来に対してどんな「Wants」があるのか。これらに徹底的に向き合っていくことで、エグゼクティブ層は生まれ変わっていきます。

エグゼクティブプレゼンスコーチングでは、エグゼクティブ層の自らの生き方とあり方を丁寧に再定義していくことで、最終的に組織風土・文化に大きな変化をもたらすことに貢献していきます。
自社の大きな成長、そして価値創出に向けて、専門コーチと共にこの問いに答えられるリーダーになっていきましょう。

詳しくは、以下の動画でもお伝えしています。
なぜエグゼクティブは変わることが難しいのか、プレゼンスの重要性、そしてその変化のための具体的な施策例などについてもご紹介しています。ぜひお気軽にご視聴ください。

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