全国のつよみを活かした素敵なチーム・職場を突撃インタビューするスパークルチームインタビュー。
第4回目となる今回は、株式会社ドコモCS 群馬支店のみなさんです。
VUCA時代を見据え、昨年から社員の自律的なキャリア開発推進を強化しているドコモCS群馬支店では、その施策として2022年5月にストレングスファインダーを活用したワークショップ・研修を実施しました。
今回のインタビューでは、研修に参加したメンバーと事務局を担当した人材育成担当のみなさんに、研修を通じて得た気づきやその後の変化、社内の反応や成果についてお伺いしてきました!
この記事の目次
ストレングスファインダー研修 概要
✓実施時期 2022年5月
✓対象 群馬支店 約80名弱
✓実施形態 オンライン実施、2グループに分けて2日程で実施
✓サポートコーチ ストレングスコーチ 各回5名
目的
・ストレングスファインダーを活用した自身のつよみ理解
・つよみを活かしたコンピテンシー開発
アジェンダ
・ストレングスファインダーの各資質解説、個人のつよみ理解
・自己設定したコンピテンシーに対する資質を活用した具体的な投資行動の検討
・チャレンジ行動の設定
ストレングスファインダー研修の導入背景
では、まずはドコモCS群馬支店で人材育成を担当されている藤井さん・関さんに、ストレングスファインダー研修を導入することになった背景を伺いたいのですが、いかがでしょうか?
はい、今回はコンピテンシー開発の施策の一つとしてストレングスファインダーのワークショップを実施しました。
会社として社員の「キャリア自律」に対する課題感を強く持っていて、その背景としてどちらかというと安定志向の方が一定数いるんですよね。
ですがVUCA時代において持続的な組織成長を続けていくにはチャレンジ精神も大事だということで、その視点も重視するようになり今後人事制度も改定していくことになりました。
今後は、高い専門性の獲得に意欲を持ち続けながら、キャリアビジョンの実現ができるよう、社員の等級や年齢ではなく、「専門性」を重視して、評価や給与・人事異動等が決まる仕組みになるんです。
それは非常にドラスティックな改革ですね。
そうなんです。
そして去年の10月ごろ、「自律的キャリア開発」というキーワードが人事部からメッセージとして降りてきたんですよね。
その時は私も「自律的キャリア開発ってなんだろう?」って思ったりもしたのですが、自分のキャリアをちゃんと考えて、自発的に次に進むようになっていきなさいよ、という事だと理解しました。
だけど急に「自律的キャリア」と言われても社員はみんな、どうしたらいいか分からない。そこを上司がサポートをしなきゃいけないんだけど、サポートしすぎもキャリア自律という意味では良くない。社員も上司も、どうしたら良いのか分からない状況だったんですよね。
そこを私たちが研修を通じてサポートしていくためには社員にどんな場を提供してあげるべきだろう、と悩んでいた時、千葉支店のメンバーに今回のスパークルチームさんのストレングスファインダー研修を紹介してもらったのがきっかけでした。
社員のみなさんの自律的なキャリア開発を支援する施策の一環として、ストレングスファインダー研修を取り入れたということですね。
実施してみてみなさんの反応も様々だったかと思います。事務局的にはいかがでしたか?
研修が終わったとき、受講者のみんなが楽しかった!と口々に言っていて、その後もこの研修でやった内容をコミュニケーションのなかで話題にしてくれる場面もあったので、本当にやって良かったなと思いました。
反応は明らかに良かったですね。研修などの座学よりも実績重視、というタイプの社員も前向きに臨んでもらえましたし、定量的に見ても満足感・納得感が高かったことがアンケート結果で分かりました。
何より直後からコミュニケーションが変わってきたのが大きいです。
自己理解や相互理解がキャリア自律において大事だという認識をマネジメント層が中心になって持ってくれるようになり、そこから社員のみなさんに浸透していくようになりました。
【自己理解】資質を通じて気付いた自分のつよみや仕事のスタイル
では実際にストレングスファインダーのワークショップを受けたお三方は、受けてみていかがでしたか?
結論から言うと、すごく良い研修でした。
キャリア自律という面でもそうですが、特に人とのコミュニケーションにおいてはストレングスファインダーの知識があると、”メタ的な視点”で捉えられるなと思いました。
どうしても人間なので、人にイラッとしてしまうときもあるじゃないですか。相手とうまく嚙み合わない時も、相手との資質の違いに立脚することで溝を埋められるようになりましたね。
富永さんの戦略性や着想といった資質から見ると、ご自身の考えや行動が相手からすると突然の指示に聞こえて「えっ?なんで?」となっちゃうシーンがあるのかなと推察されますが実際はどうですか?
※戦略性:全体像を見てあらゆる可能性を探る、「構造とパスを見抜く天才」
※着想:すぐに頭の中の電球が付いちゃう、「ひらめきの天才」
おっしゃる通りで、僕もこれまで全く自覚がなかったんですよね。
自分の頭の中では、今起きていることと様々な外部環境や情報などが繋がった上での指示出しだったのですが、それを相手にきちんと説明できていない状態だったんです。
でも研修でストレングスファインダーを学んだことで、相手に応じてコミュニケーションを変えられるようになりました。
すごい!例えばどんな風に変えているんですか?
例えば、部下の課長たちとやり取りする際、相手の行動を観察しながらなぜその結論に至ったのか、というのがわかるようになりました。
ですので自分が考えている戦略を伝えるときも、そのストーリーやロジックを相手が納得するよう、それぞれカスタムして伝えるようにしています。
富永さんは個別化をお持ちなので今までもナチュラルにやられていたのだと思いますが、つよみとして意識的に使えるようになったということですね。
そうですね。相手の資質がどういうものなのか、ストレングスファインダーはそのひとつのフレームにもなるので、個別化として対応していく面ですごく活かせるようになりました。
大山さんは受講されて、ご自分の傾向として気付いたことはありましたか?
私、とにかくメモ魔なんですよね。なのでいつも机の上のメモや書類がすんごいことになっているんです…(笑)整理しなきゃなと思うのですが、いつか役に立つんじゃないかなと思って。
だけど研修を受けて、あの山盛りの書類は学習欲から来ているんだなと納得しました。
机の山は学習欲の塊だったんですね!
※学習欲:好奇心旺盛な「学び続ける天才」
あとは私、思いつくと一気にわ~っと喋っちゃう所があるんですよね。これは着想から来ているんだと分かったので、それからは何か思いついても一旦我慢するよう気を付けるようになりました。
なるほど!
でも着想を上位に持つ方って、思いついたらすぐ喋りたくなっちゃう!という傾向があるかと思いますが、その時に喋らないと忘れちゃいません??
そこはメモ魔なんで大丈夫です!
さすがです(笑)
その他にも、仕事を進める際にいちど資質をベースに考えてみて、「じゃぁ自分はどういう状況でいたいのか?」と考えるようになりました。
私は仕事で代理店さんとお話しすることが多いんですけど、これをやってあげる代わりに、これをやってもらう、みたいな「交渉」することが好きなんですよね。
先方の社内会議で付議してもらうために、必要なデータや情報をあれこれと用意してお渡ししたり。
その結果、自分が思っていた通りに相手が動いてくれると仕事が楽しいなと思えるし嬉しいので、じゃあそういう状況に向けてどうすればいいのか、といった視点で仕事をしていけるようになりました。
大山さんは「学習欲×戦略性」をお持ちだから、ゴールに向かうための手段・手法を自分の知識や情報をベースに見定めて、そして目をキラーンと光らせながら策士的に駆け引きしていく。そういう感じなのかなと思います。
そういう自分のスタイルが分かればどこでも応用が利くようになるので、結果的にますます「交渉」が好きになるんでしょうね。
そうですね。困った事件もあったりしますけど(笑)
きっとそこも大山さんは楽しめているんだろうね(笑)
雨宮さんは研修受けていただいて、いかがでした?
私はこれまでも社内で性格診断のようなテストや研修を受ける機会は何度かあったのですが、ストレングスファインダーで改めて自分の特徴がよく分かりました。
あと研修では初対面の人と一緒にグループワークをする機会があり、短い時間でお互いのことを理解しあったり、仕事では普段話さないようなことを話せたことで新しい関係を作れたことがとても良かったです。
ご自身の資質理解としてはいかがでしょう?
そうですね。特に4番目にある適応性は自分のなかで納得感が高かったです。
店舗で起きることって想定していないことばかりなんですよね。なかにはクレームを頂くお客さまもいて、その瞬間はやはり思考停止しちゃったりするんですけど、でも「これはこう伝えて、こういう状態に持っていこう」というように臨機応変に考え、そして無事にうまく収まった時にはいつもすごくやりがいを感じています。
※適応性:どんなトラブルにも対応できる、「臨機応変の天才」
適応性はトラブルが起きても動じない、むしろちょっといつもと違う事態が起きるほうがワクワクする、という資質ですもんね!
具体的にはどのように対応されているんですか?
お客さまがどんなに怒っていて無理な要望を頂いていたとしても、会社としてそれは出来ません、ということもあるんですよね。
なのでその場合は、「そうですよね、出来ないと言われても困っちゃいますよね。」とお客さま側に立ちながら説明していくことで、相手が心を静めてくださったりします。
お客さまの味方に立つんですね。
そうですね。相手がものすごく怒っていたりすると、むしろちょっと観察して冷静になれちゃうというか。
もしかしたら個別化も上手に使っていらっしゃるのかもしれませんね。あまりに相手が怒っていたりすると俯瞰的に個別化を使って、客観的に感情のコントロールをされているかもしれません。
【相互理解】改めてチームメンバーのつよみを認識
ではみなさん、お互いの資質を知ったうえで改めて「この人のこの資質出てるなぁ」なんて思ったエピソードはありますか?
富永さんは、全体朝礼などでお話しをされる時、全然仕事で関わっていないような人も巻き込んだお話をされるんですよね。
そこには戦略性と着想をすごく感じます。
そうなんですね!どんな話をしているんですか?
そうですね。例えば、入社3年目社員の研修として「チャレンジプロジェクト」というのをやっています。各社員がテーマとゴールを決めて、1年かけてそこに向けてPDCAを回して成果を出すという研修です。
そこでは最初にチャレンジ宣言を支店幹部にするんですけど、その3年目社員たちの宣言やその価値というものが、相手に伝わっていなかったように感じたんです。彼らが話していたのは主に自分たちの業務に関する内容だったので、その業務に関わっていない社員にはそのチャレンジの難しさや重要性があまりピンと来ないんですよね。
なので朝礼の場を借りて、その出来事を例に出しながら相手に何かを伝えるときは何を意識して話すといいか、みんなに自分ゴト化してもらえるようにカスタムして話しました。
その他にはリーダーシップって色々あるよ、という話を過去の偉人になぞらえて紹介したり・・・。
なるほど~、確かにそれは戦略性と着想ですね!
毎週お話されているんですか!?
いやいや、月1くらいです、毎週はちょっと厳しいです(笑)
それでも毎回違ったアプローチでお話しされるので、引き出しが多くていつも感心してしまいます。
いやー、ありがとうございます(照)
そこは富永さんの学習欲×収集心なんでしょうね。すてきなつよみ使い!
※収集心:まるで”歩くウィキペディア”な、「情報収集の天才」(別名、歩く四次元ポケット)
大山さんと雨宮さんは一緒に仕事をしていて、資質が出てるなぁと思うところはありますか?
雨宮さんの最上志向は感じますね。横から見ていて、いつも絶対に妥協しないなって関心しています。
最上志向をお持ちの方は中途半端なことは絶対しないし、相手にも妥協したくないという思いから、適当な仕事はしない、などがあったりしますもんね。
そうなんですかね・・(照)
絶対に負けたくないな、とはいつも思いますけどね(笑)
今回の研修では事務局側だった藤井さんと関さんも普段は一緒にお仕事されていると思いますが、お互いの資質を見ていかがですか?
藤井さんの資質は、まさにその通りだなと思いましたね(笑)
特に、いつも細かいところまで見てくださるのは分析思考から出るつよみだったんだなと。
関さんと藤井さんはそれぞれ共感性と分析思考、真逆の資質をお持ちですもんね。
気持ちを聞いてほしい関さんと、原因を追究したくなる藤井さん、というコンビ。
そうですね。特に私は最上志向もあるので、とことん突き詰めないと気が済まないところがあります。
別に自分に対してなら良いんですけど、それを相手に求めてはいけない、というところは気を付けなきゃなと改めて思いました。
今後はどうチームビルディングしていく?
富永さんは今後、群馬支店をこういうチームにしたい!というビジョンはありますか?
そうですね、色々あるんですけど、ストレングスに関係付けてお話しすると・・・
さすが、戦略性!ありがとうございます(笑)
みんなが無理せずつよみを発揮できるチームにしていきたいですね。
私は研修を受けるまで、上位資質がつよみで下位資質がよわみだと思っていたんですよね。でも本当はそうじゃなくて、上位資質がより自然体のその人のつよみで、物事を考えたり行動をする際に出やすいんだ、と自分なりに理解することが出来ました。
そして一方で、人は無理をするとストレスも溜まるし力を発揮しにくいんだな、と。
なので今後は管理者として、メンバーが自然体でどういう自分の資質を発揮できるんだ、ということを理解をした上で、無理せずにつよみを発揮できるチームにしていきたいなと思っています。
33番目や34番目のような下位資質を補完しようとするのではなく、上位にある資質を自然に活かす仕事の仕方ってメンバーそれぞれにあるなと。そうやってみんなには輝いて欲しいです。
そんなみなさんが自分の上位資質を無理なく活かしている先には、どんなチームが待っているんでしょうか?
きっとイキイキしていますよね、みんな。
仕事に対する価値観をお互いに認め合える、多様性受容ができるチームとも言えるかと思います。でもそれには、みんなが自分のやり方に固執しないというマインドセットが必要で、お互いの上位資質を活かせるようなチームにしていくための環境づくりをするのが自分の仕事だなと思っています。
そこに向けて戦略性的に何か仕掛けを考えていたりしますか?
目安箱みたいなのをやろうとしています。苦情でもいいし、新しいアイディアでも何でもいいんですけど、投げてもらおうかなと。
誰が言ったか分かっちゃうとみんな言いたいことも言えなくなっちゃうと思うので、匿名で。それによって潜在的に眠っている意見を吸い上げられるんじゃないかなと。
素敵な施策ですね~!それ、いつからやられるんですか?(キリッ)
そうですね~~~、やろうと思えばいつでもできますからね。
なので来月からやりますよ!(笑)
おおおおおお!!!(笑)
「自律的キャリア開発」をどう捉え、実践していく?
「自律的キャリア開発」って非常に答えが見えにくいキーワードかと思うのですが、今後キャリアをどう開発していくか、支援していくか、などのイメージはありますか?
一言でいうと、テーマとして本当に難しいなと。
まずは個人が「何をやりたいか」を認識することから始まると思っていて、だけどその「認識」自体が、難しいことなんですよね。
でも、今ある環境の中で少しでもやりたいことや、やった結果夢中になったことって、大小あると思うんです。なのでゼロからキャリアを考えるのではなく、そういうものから紐解いていくことで、個人が何をしたいのか、何に力を入れたいのかを認識することが出来るのかなと考えています。
今ある環境から導いていく、と。
そうですね。なのでストレングファインダーがそういう点において、メタ視点で捉えていくことができるので、キャリア開発にもすごくヒントになるなと今回の研修を受けて思いました。
夢中になりそうなことを見つけるのは難しいので、まずは己を知る。そういう意味でキャリア開発の起点となりますね。
藤井さん、この富永さんのお言葉、事務局としては嬉しい限りですね!
ちなみに、藤井さん自身はご自分のキャリアはどんな風に?
そこが難しいところなんですよね・・・。
一応ステップアップしていきたいという思いはありつつも、会社として部署移動が多かったりもするので、正直、僕自身もまだ明確には描けていないです。
それなのにみなさんにはキャリア考えていきましょうね、と・・(笑)
そこは大丈夫ですよ。現代において、これをやりたい!と言ってずっとやっていくという事は、それこそお医者さんや弁護士さんですらわからない時代だったりしますし。
でも社員のみなさんには持っていて欲しいなという想いはあって、冒頭にも少しお話しした通り、弊社は今後人事制度が改定されていくんですよね。
決して役職や収入がすべてではないですけど、でもそういった危機感を持って成果を出していかないと、組織として成長しないし、個人としても生き残れない。
そのためには、自律的に自分のスキルや知見を研鑽していきましょうね、というのを今後も色んな施策を通じて、自分自身含め、みなさんにしっかり伝えていきたいなと思っています。
ドコモグループさんの「自律した個人」というメッセージは本当に今の時代とても重要なメッセージだと思いますし、場合によっては抽象度の高いメッセージを、藤井さんのように想いをもって具現化して支店に展開される方がいらっしゃるのは本当にすてきだなと感じます。
こうして、ストレングスファインダーを通じて自己理解を深め、そして富永さんのようなマネージャーがメンバーのキャリア自律を支援していく。
これからの群馬支店さんの活躍が本当に楽しみです!
本当にみなさん今日は、貴重なお話をありがとうございました!