つよみを活かした素敵なチーム・職場を目指し、スパークルチームとのコラボレーションによって様々な取り組みを推進する企業をご紹介する本コーナー。
第8回目となる今回は、株式会社NTTドコモ 関信越支社 企画総務部 総務人事 人事育成担当のみなさんです。
NTTドコモの関信越ブロック全体のエンゲージメント向上をミッションとする人事育成チームでは、全社エンゲージメントサーベイにおける「チームワーク」カテゴリのスコア改善施策として、スパークルチームが提供するチームビルディングに焦点を当てたストレングスファインダーワークショップに着目。関信越ブロックの社員を対象としたワークショップの実施にとどまらず、自らも人事として社内に価値提供できるチームを目指し、人事育成チーム内でのワークショップとしても取り入れるなど、「チーム力」のさらなる向上に向けた取り組みを積極的に推進しています。
今回は、自チーム内の取り組みとして実施したワークショップにフォーカスし、実際に受講者側として参加した際の気づきやその後の変化について、人事育成チームのみなさんに詳しくお話を聞いてきました。
また、そもそも「チーム力向上」に向けた施策としてなぜストレングスファインダーワークショップに着目したのか、その背景についても伺ってきましたので、ご紹介します。
人事育成チーム5名を対象としたチームビルディングワークショップ
・人事育成担当として担当領域を越えてフォローできるチームになる
・心理的安全性のさらなる向上
ストレングスファインダーを活用したチームビルディングワークショップ実施
ワークショップのゴール
・自分のつよみの源泉を知り、つよみをさらに伸ばすための実践につなげる
・メンバーのつよみの源泉とつよみを知る
・つよみの掛け算をつくるためにお互いにギフト&サポートできることを決める
アジェンダ
・ストレングスファインダーとは
・資質を通じた相互理解
・投資行動:「つよみ開発レシピ」ストレングスファインダーの活用
・強みを貸し借りする:ギフト&サポート
実施時期 2024年4月
対象 人事育成チーム 課長1名、メンバー4名
実施形態 対面(オフライン)
この記事の目次
【導入背景】 部門を越えた価値を提供できる「チーム力」のあるブロックに
―――今回、人事育成チームを対象としたチームビルディングワークショップを実施しましたが、以前には関信越ブロック全体を対象としたワークショップも行っています。まずはその背景についてお聞かせください。
亀山さん:
私たち人事育成チームのミッションとして、「関信越ブロック全体のエンゲージメントを向上させる」というものがあるのですが、全社的なエンゲージメントサーベイの結果によると、関信越ブロックは「チームワーク」のカテゴリにおいて全社平均より低い傾向にあるという課題がありました。上長からのサポートや福利厚生面など、エンゲージメント全体で見た場合は悪くないスコアなのですが、そこからさらにチームという観点で紐解いて分析していくと、スコアが弱かったんですよね。
さまざまな年代やバックグラウンドを持つメンバーが多く存在し、さらにはオンライン環境で顔を合わせたことがないメンバーもいる中で、ブロック全体のチーム力をどう高めていくか。それを考えていく中で、ストレングスファインダーを活用したチームビルディングというのは一つのきっかけになるのではないかと思い、導入を決めました。
―――ありがとうございます。
亀山さんにとって「チーム力が高い」というのはどういう状態だと考えていらっしゃいますか?
亀山さん:
私たち人事もそうですが、営業だったり総務だったり経営企画だったりと色んな業務ラインがありますよね。そのラインの中で仕事をすることも当然多いかと思いますが、それぞれの領域を越えたチームフォローが出来る状態、というのがイメージとしては近いかなと思います。
例えば、誰かが休暇で不在の時に問い合わせがあって、でもその担当者しか答えられないという場面はどうしても出てきます。ただ、「今日は専門家がいないので答えられません」という回答は、もしそれが目の前にお客様のいるドコモショップの窓口業務で考えてみるとあってはならない対応ですよね。
例えそれが社内向け業務であったとしても、最終的にはお客様の笑顔を出すために、分業型で区切ってしまうのではなくどう社内で連携して課題解決や価値提供をしていくか。そういった考え方やチーム機能、連携文化をブロック全体で作っていくことで「チーム力」というのは上がっていくのではと考えています。
【強みの源泉を知る】 これまで自然にやっていたお互いの「ギフト&サポート」が言語化できた
―――今回、関信越ブロックの社員を対象としたワークショップだけでなく、それとは別に人事育成チーム内でも実施しています。そこでは自己理解や相互理解を通じたお互いのギフト&サポートや投資行動の検討などのワークを行いましたが、メンバーのお二人は、ご自身やお互いの強みを可視化してみていかがでしたか?
勝谷さん:
はい、私はストレングスファインダーの資質TOP10のうち、6つが人間関係構築力の資質でした。確かに何かを決める時には自分ひとりで決めるよりも、チームみんなに相談や議論をしてから、全員の合意のもと進めていくことを自分の中では重要視しているので、まさにそういったところが資質として出ているのかなと思いましたね。
髙森さん:
このTOP10を見た時、すごく勝谷さんらしいなと思いましたね。普段からすごく物腰が柔らかくて、誰にでも丁寧に対応されていて…。調和性、公平性が上位に来ていたので、やっぱりこれは勝谷さんの強みなんだとすごく納得しました。
勝谷さん:
ありがとうございます(照)
―――勝谷さんの親密性が喜んでいますね(笑)髙森さんはご自身の資質を見て、どうでしたか?
髙森さん:
私は達成欲、着想、ポジティブ、学習欲が上位に来ていました。達成欲は、すごく自覚ありますね。達成欲あるあるだと思うのですが、作ったタスクリストを終わらせるために、残り時間がたった5分でも仕事に手を付けてしまうというか。
周りからも「なんでそんなことを今からするの!?」とたまに言われてしまいますが、これは自分の資質だったんだと納得しました。
また着想と学習欲も、普段から本を読んでいるとその内容を自分の仕事にも反映して考えてみたりすることが多いので、そこが可視化されたのは自信にも繋がりました。
勝谷さん:
髙森さんの資質を見た時、ポジティブが一番印象的でしたね。ワークショップ内で、この資質は何に対しても「大丈夫、できるできる!」と周りに思わせるような資質だと知って、すごく腑に落ちたというか。髙森さんのそういう部分に助けられてきたなと改めて気付きました。
―――そんな勝谷さんも6位にポジティブをお持ちですよね。これまでも自然にポジティブ同士のコミュニケーションを取ってきたのかなと思いますが、どうでしょうか?
髙森さん:
そうかもしれないですね。一緒に戦略を考えたり施策を決めていくような場面では、お互いに「大丈夫、できるできる!マインド」で会話しているので、気付けばどんどん色んなことが前に進んでいることが多いです(笑)
勝谷さん:
2人の中で完結しちゃうこともありますよね(笑)
髙森さんとの仕事はすごく気持ちよくやらせてもらっていますが、その根源がポジティブ同士のコミュニケーションだったんだと気付きました。
―――亀山さんはチームのリーダーとしてワークショップに参加いただきましたが、実施してみていかがでしたか?
亀山さん:
普段あまり自分を語る機会というのは無いので、少し照れくさい部分もありましたが、面白かったですね。お互いを知るという点でもそうですが、今後の話しのきっかけづくりという点でもチームビルディングに寄与するものだなと感じました。
私は戦略性と最上志向が上位だったのですが、どんな業務においても目的意識を持っていてほしいというのは常日頃から思っていて、メンバーにも伝えています。
我々のようなコーポレート系業務にはそれなりに会社のルールや慣例があったりしますが、そもそもその決まり事は何のためにあるのか、それは時代背景に合っているものなのか、という点に立ち返ってゼロベースで考える癖をみんなにも持ってもらいたいなと思っていて。
そしてそのルールが合っていないのであれば、それを変える努力をするべきですし、しっかりと本質を捉えた仕事をしていくことでチームとしての価値が生まれてくると考えています。
髙森さん:
亀山さんの資質の戦略性×最上志向も、まさにその通りだなと思いましたね。普段から何事もすごく戦略的に考えていて、その中で「より良いものを作っていこうよ」というメッセージをくれるんです。
これってそもそもの目的は何だっけ?」とか「毎年やってても無駄なら辞めようよ」といった問いかけを通じて、本質に立ち返りながらベストなものを作るための道筋を整えてくれています。
そうしてその道筋が定まったら、それ以降の推進はメンバーに任せてくれたりします。会社として、そして支社として間違ったことさえしなければ、「みんなの好きなようにやっていいから、とにかく良いものを作ろうよ!」といったリーダーシップを取ってくれますね。
―――ゴールさえしっかり押さえておけばあとは好きにやっていいよ、というのはさすが戦略性持ちというメッセージですね。
亀山さん:
管理者の役割として、メンバー育成もそうですが最後に責任を持つという点も強いかなと思っています。そのためにも常に目的を問い直し、その場でしっかりと判断したり、方向性を決めてあげるというのは意識していますね。
その責任の下で、あとはメンバー同士で切磋琢磨しながらより良いものを作っていければ、チーム力としても上がっていくのではという考えです。そこは、最上志向が上位に出たメンバーが多かったので、逆に自分が普段伝えていることがみんなにも共感してもらえていたのかも、と少しホッとした部分でもありました。
【導入後の変化】 お互いの価値観が分かって声掛けや相談のハードルが下がった
―――ワークショップの実施後、コミュニケーションをしていく中で変化を感じたり、意識したりしていることはありますか?
勝谷さん:
私は、メンバー間での相談や声掛けを少しずつ変えていくようにしました。
たとえば、普段からすごく頑張り屋さんのメンバーがいるのですが、彼女は役割として1か月間の新人研修プログラムをほぼ一人で設計して遂行したんですよね。これはすごく大変なことなのですが、まさに彼女が持つ慎重さ・信念・最上志向の資質がフル活用されて実現したプログラムだったなと思います。一方で、その資質からくる”頑張りたいポイント”がオーバーヒートしすぎないように、今は要所要所で意識的に声をかけるようにしています。
声をかけるというすごく些細なことではありますが、みんなが気持ちよく仕事ができるように、相手の価値観を尊重しながら、自分の調和性やポジティブなどの強みをうまく使っていきたいなと思っています。
髙森さん:
私も改めて認識した点として、親密性と調和性を上位に持つメンバ―がいるのですが、彼は人との距離感の取り方がすごく上手で、場を和ませてくれる存在なんですよね。ワークショップで資質解説を聞いているとそこが彼の強みなんだなと分かって改めて尊敬したのと同時に、自分と持っている強みは違えど、その接し方のスタンスは真似したいなと思いました。
あとは戦略性を上位に持つメンバーが多いのですが、戦略性って共通項があるんだなというのは今回のワークショップを受けて感じました。思考の癖が同じだったり、お互いに行間を読み合いながら会話をしていくので、ゴールがお互いに共通認識化されていれば前提の説明がなくても会話がどんどん進んでいくんですよね。
なのでそこに気付いてからは、相談がしやすくなったなと感じています。
―――すでに良いチームとして出来上がっている印象ですが、今後はどんなチームになっていきたいですか?
亀山さん:
どうしても業務や役割の特性上、それぞれが自身の業務領域にフォーカスする”個人商店的”な形になってしまうのですが、その中で与えられた施策や企画に対してそれぞれが”商店の責任者”という気持ちで取り組むようなチームになってほしいなと思います。
それが課長であっても主査であっても、その施策の効果を最大化するためには何をしたらいいのか、その予算や人的リソースはどうしようかということまで責任を持ちながら、もちろん何のためにやるのかという目的意識を外さずに、価値を提供し続けるチームでありたいですね。
髙森さん:
組織に所属している限りは人事異動は避けられないと思っていて、もし課長やメンバーが変わってしまったとしても今までのチームの良い雰囲気をしっかりと繋いでいけるようなチームでありたいと思っています。そのためには、コミュニケーションの質や密度もそうですが、今回の相互理解ワークショップでの経験や学びを活かして、新しいメンバーの想いを早い段階で理解しあえるような雰囲気を既存メンバーから作っていくようなチームにしていきたいです。
勝谷さん:
私は、チームのメンバー間でさらに連携しあえるような場を設けることで、チーム力をより一層上げていきたいなと思っています。
たとえば、現在は課長も含めたチーム会議を週に3回実施しているのですが、他にも主査以下の現場メンバーだけの会議を設け、それぞれの業務の進捗や小さな困りごとなどを共有しあう、などです。これまでは課長を巻き込んで何かを進めたり課題解決などをしてきましたが、メンバー同士でも密に連携することで協力・連携といった風土は強くなっていくと思いますし、その結果として「チーム力」にも繋がっていくと考えています。
―――お互いのリスペクトがひしひしと伝わる、とても素敵なチームのお話しを聞けました。みなさん、ありがとうございました!
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